夏休みとクリスマスから新年にかけて、旅行や休暇などで家を空けける人が多いので、泥棒の被害が非常に多い時期です。 ローマハウスでも、それは同様のことが言えました。 しかし、今回はどこからも泥棒に入られたというニュースが入って来ませんでした。 昨年春に立ち上げた空き巣防犯グループのキャンペーンで、空き巣に入られやすい窓や庭の侵入場所をしっかり防犯するようにという警告が利いているからでしょう。
私たちは、12月24日のクリスマスイブと大晦日の夜に家を空けた時、玄関にある防犯用セキュウリテイだけでは安心できないので、家中の電気を付けたまま出かけました。
12月24日のクリスマスイブは、デンマーク人にとって一年で最も重要な日です。 日本で多くの人が大晦日に親が住む田舎に帰省するように、デンマーク人も家族とクリスマスを祝うため、12月22日ごろ帰省ラッシュがあります。 24日は、街中やコペンハーゲン市内は、夕方17時から20時ごろまで車やバス、人の往来が極端少なくなり、真夜中のように静かになります。 午後5時ごろ電車に乗ると、空の状態で乗客がほとんどいません。
クリスマス時期はキリスト教の隣人愛が、一番発揮される時期です。 慈善団体が、低収入の家族にクリスマスに必要な食料品や子供のおもちゃを配り、一人暮らしの人やホームレスの人を無料でクリスマスデナーに呼んだりします。 最近そんなクリスマス慈善事業にボランテアとして協力する人は、ことわるぐらい多いと聞きました。 12月24日、25日は商店、スーパー、美術館、ホテルなど施設が休みます。 北欧のクリスマスに興味があって、遥々デンマークに来た観光客は、どこも閉まっているので、失望した人が多かったかもしれません。 チボリ公園は、毎年12月23日に閉まるクリスマスシーズンを延長して、初めて12月24日も16時ごろまで開園しました。 でも、24日に勤務したり、手当額に不満をもつ従業員がたくさんいました。
私は、毎年12月24日の夕方にコペンハーゲンの市庁舎の近くにあるアパートで、主人の家族6人と、一緒にクリスマスイブを祝います。 この日は、特別な日なので、男性は背広にネクタイ、女性もよそいきの格好をします。
食事は一般に家鴨の丸焼き、フレスクスタイと呼ばれる豚の肉のかたまりです。 付け合わせは、紫キャベツを千切りにして甘く酢で煮たものと、バターと砂糖で炒ためた小いさめのジャガイモ。 デザートはフランス風の名前が付いたリサ・アラマンと呼ばれます。 これはミルクで柔らかく煮た米に、バニラ、泡立てた生クリームと細かく刻んだアーモンドを入れて冷やします。 このミルク煮のご飯に、桜ぼうをシロップ状に甘く煮たソースを掛けます。 紫キャベツ煮や桜ぼうのソースは、味が付いていて、温めれば良いだけの既成品が売っているので、それを使う人がほとんどです。
リサ・アラマンに一個だけ砕いていない、アーモンドが入っています。 それが当たった人は、特別なプレゼントがもらえます。 今回は初めて私の皿の中に、大粒のアーモンドが入っていていました。
食後、クリスマスツリーに飾られたキャンドルに火を灯します。 皆で手をつなぎながら、クリスマスツリーの周りを、クリスマスの歌を歌いながら回ります。 そのあと、はさみと破いた包装紙を入れるための大き目のゴミ袋を用意して、クリスマスツリーの下に置かれたたくさんのプレゼントを開けます。
6人もゲストがいると、一人大小10個くらいのプレゼントをもらうので、ツリーの下には各自が持ち寄った60個以上プレゼントが置いてあり、ちょっと壮観です。 一人一人順番にプレゼントを開け、それに添えられたカードを読み上げるので、プレゼントを開ける時間が結構長く、あっと言う間に時刻は零時ごろになります。 プレゼントは、前もって欲しいと伝えておいた物から、予想外のプレゼントだったりと、大人にとっても楽しい一時です。 就寝は、午前2時、3時と夜ふかしのクリスマスです。 午前12時ごろ静かだった町は、クリスマスを祝った人が家路に急ぐので、人や車の往来で活気つきます。 電車の中で知らない同士でも、互いに「クリスマスおめでとう」と言う雰囲気が生まれます。
2014年の24日クリスマスイブは曇り。 25日のクリスマスに、ユトランドやシーランド島の一部地域で降雪がありました。
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写真は全て小野寺綾子氏撮影
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